音の格言

イタリア在住のヴァイオリン弾きのブログです

イタリア在住の私に今起こっている事

久しぶりにブログの更新をする。

正直普段は他にやることが多くてブログの更新をする余裕がなく、この時間のある時にブログを書けたらと思う。

 

私の住む町はピエモンテ州トリノである。

現在イタリアで最もコロナウイルスの感染者の多いロンバルディア州の隣に位置している。

去年まではスカラ座アカデミーに在籍していたのでトリノとミラノを行き来していた。それほど私にはミラノは近い存在である。

 

私の職場であるオーケストラでは2月末、ミラノやコドーニョを中心としたロンバルディア州で感染者が急増した事を受けて2月最後の週の演奏会がキャンセルになった。

3月最初の週、演奏会は再開される予定だった。

職場では過去二週間にロンバルディア州に入ったか、体の状態等コロナウイルスに関わるであろう質問の用紙を記入させられ、問題なければ職場に入る事が出来た。

しかしそこから僅か二日で私の勤めるオーケストラは4月3日まですべての演奏会を中止することとなった。

 

オーケストラでは3月の第二週はスペインへの演奏旅行も予定していたがそれもキャンセルとなった。放送局のオーケストラなのでテレビ、ラジオでの放送予定の演奏会もキャンセルとなり、打撃は計り知れない。

閉鎖前の団員同士の最後の会議では他の問題も含め異例な長時間による会議となった。

 

未だ感染者は毎日3000、4000人は増えている。

実際私の知っている人も感染していたし、いつ我が身に降りかかるかもわからない状況である。

職場からは今のところ再開の延期は聞いていない。ようやく数日前から一日で増える感染者数のピークが過ぎたと言われたが、まだ感染者が毎日3000を超えている。

 

ニュースで報道される様な程大げさではないにしても、スーパーに行くと小麦粉が売り切れていたりパスタが品薄だったり普段よりもスーパーは品薄気味である。

一度に入店出来る人数も限られており、入店を待つ時も人とは1メートル以上距離を取る等してどこのスーパーも大きな列が出来ている。

テレビをつけてもどこもコロナのニュースばかりで、イタリア人がよく言うのは第二次世界大戦中でもこんな事は起こらなかった。

大戦中でも外出出来たしイベントも縮小はあったものの全てキャンセル、交通網も遮断なんてことはなかった。戦争より状況は深刻と言う。

 

学校は今年度いっぱい閉鎖の可能性もあるという。(イタリアの学校の年度は秋始まり)つまり秋まで学校にいけないかもしれないという事だ。

私の通う音楽院では試験はスカイプもしくは演奏の録音を提出等実技の試験の問題の対策をするそう。私の場合は単一コースのレッスンのみで試験等はないので特に問題はないが、特に室内楽など複数人で行うレッスン、授業や試験はスカイプだとタイムラグが発生するのでオンラインは不可能になる。

室内楽やオーケストラ等の授業は延期にせざるを得ないだろう。

 

いつ再開になるか未だわからない不安の中オーケストラの仲間と動画を作ったりレッスンをしたり、とりあえず今出来る事をこなすしかない。